ふと気になった事ありませんか?
なぜ、髪の毛を濡らして施術を行うのか。
パーマ、ヘアカラー、ストレートパーマ、トリートメントなど薬剤を使う時はウエット。
どのサロンも必ず当てはまる事ではないかもしれませんが室橋はほぼ全てにおいてウエット状態から施術を行います。
髪の毛がドライ状態とウエット状態では何が違うのか?
上記であげた施術には薬剤を髪の毛に作用しなくてはいけません。
そこでウエット状態のメリット、デメリットについてお伝えしようと思います。
水膨潤と毛細管現象を利用した髪と薬剤の関係性。
髪の毛の水膨潤によって薬剤を入りやすくするというメリットと毛細管現象の原理を使い薬剤の浸透をよくするというメリットが働きます。
水膨潤は髪の毛の体積を増やし薬剤を受け取るキャパを上昇させます。
毛細管現象は薬剤より水分子が小さいので小さい分子に追いかける現象を使い薬剤の浸透効果を上昇させます。
後は髪の毛が濡れている事によって薬剤の操作性向上、スピードUP、髪の毛の水分コントロール(ベースコントロール)ができることですね。
たくさんのメリットがありますね。
なので、美容室で施術を行う時はほとんどウエット状態からするのですね。
ドライ状態でヘアカラーすることもあるが極めて稀。
そうなんです。ドライでもするときがあります。
・動きを見極めるヘアカラー時(ハイライトやローライトなど)
・薬剤の塗布の距離を狙いたい時
・アルカリ濃度が低いヘアカラー剤を使う時
それ以外は基本的にウエットでやります。それだけ薬剤を使う施術をする時はメリットが大きいですからね。
パーマ、ストレートパーマ、トリートメントはドライ状態からする美容室はあまりないのではないでしょうか。
ヘアカラーに関しては二極化していると思われます。
ウエットカラーで向き不向きのヘアカラー剤とは。
ウエットカラーをするにはヘアカラー剤によって向き不向きがあります。
髪の毛を濡れている状態にする訳ですから当然、髪の毛の水分でアルカリ濃度が下がります。
単純にヘアカラー剤の発色する威力が落ちる訳ですね。
全てではないですが仕組みから考えて髪の毛にも頭皮にも優しい(アルカリ濃度を下げてある)ヘアカラー剤だとなかなか厳しい仕上がりになってしまいます。
さらに白髪の%が多い白髪染めに関してはこういったヘアカラー剤は染まりが薄く感じます。
アルカリ濃度が低いヘアカラー剤は染料の濃さや過水コントロールで従来の力を発揮するタイプですので確かに髪の毛や頭皮には優しいのですがウエットカラーには相性は悪いといえるでしょう。
相性がいいのはアルカリ濃度が十分にありへアカラー剤自体がウォーターベースが好ましいです。
もちろん、成分の配合によって髪の毛や頭皮に優しいヘアカラー剤の中にもアルカリ濃度が十分にあるものもあります。
比較したメリット、デメリット。
浸透性、ベースコントロール、施術スピード、コーミング、塗布ムラ防止などはウエット時にはかなりいいパフォーマンスを発揮してくれるのではないでしょうか。
逆にドライ時のいいところは薬剤を狙った位置で止めれる、髪を動かしながら判断できる、髪の落ちる位置を判断できる、瞬発力という事に関しては間違いなくウエット時よりメリットがありますね。
ウエットのデメリットはデメリットと呼べるかどうかわかりませんがアルカリ低下、過水の%減、ですかね。
他の施術はもちろんヘアカラーのデザイン用途にもよりますがこれを考えるとやはり薬剤を使う施術に関してはウエットが多くなってきます。
今現在、行っている施術に関してメリット、デメリットを考えて施術する事によって施術内容の特徴をつかみ、新しいアイデアや薬剤知識、技術の向上がどんどん積み重なってくるのではないでしょうか。
もしかしたら明日には違う方法をしているかもしれません。
日々積み重ねていく経験や理論はその美容師さんの個性にもなり得てきますね。
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